戸隠神社へは過去2回行ったことがあります。
最初に出かけたきっかけは敬虔なものではなく、ぼんやりと善光寺参りのついでに有名な神社みたいだから足を伸ばしておこうか〜、程度のものだったと記憶しています。二度目の時は、初めよりはもう少し戸隠神社の歴史や御祭神について知識を入れてお伺いしたのでした。
師範からの事前忠告
さて、そしてこの三度目の御参拝。
前回の御参拝から10年以上経過していましたが、懐かしい気持ちもあって一人向かうことにしました。そんな話を武道の先輩にお話ししていたところ
先輩戸隠神社かあ。一度行って見たかったんだけど、自分も行っていいですか?



喜んで!一緒に行きましょう!乗り換えとか調べておきますね!
なんと一緒に行ってくれるとのことで、ちょっと一人で行く心細さもあったので快諾させていただきました。日程の調整や乗り換えを調べていたところ、先輩から連絡が入りました。



念の為に今回の御参拝を師範に相談させてもらったんだけど、お許しをいただけました。



そ、そうか!神道系の武道を修練している身だから、そりゃ無礼があったらダメだもんね。やっぱり先輩に話しておいてよかった…。



ありがとうございます!お手数をおかけいたしました。



ただね、絶対にメインの参道以外に脇道や小道に逸れて入って行ってはいけないと念押しされました。古い修行場もある場所だから、案内板がないような場所にも絶対に入ってはいけない、と。
知らないで禁足地に入ってしまうことがないようにね。



わ、わかりました!
私からも師範にその旨厳守することをご連絡しておきます。
御参拝自体は咎められませんでしたが、尋常な場所ではないことをよくご存知の師範は、私や先輩の身を案じてご忠告くださったのでした。
奥社 表参道の杉並木


戸隠神社は、奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなり、全部回らせていただこうとすると、とても一日では回りきれません。今回は九頭龍社と奥社のみご挨拶させていただくことにしました。本来は五社すべて参拝させていただくのが礼儀ですけれど、またの機会ですね。
瑞神門から奥社までは約2kmで、徒歩40〜50分くらいかかります。御参拝して往復となると2時間半は見ておいた方が無難です。


紅葉ももう終わりで、冬の気配が色濃く感じられました。


瑞神門の前までやってきました。


瑞神門の(たぶん)藁葺きの屋根にはわさわさと植物が芽吹いており、それをそのままの状態にしていることが趣があるなあと感じました。


圧巻の杉並木。何度訪れて見ても、ただただ圧倒されます。


真偽の程はわかりませんが、龍神様のエネルギーの影響で参道の杉はうねりながら伸びていくのだと聞いたことがあります。


参道を歩く人と比較すると杉の樹高がいかに高いかがわかります。


うねりながら聳え立つ杉の大木たち。


見上げると木々が迫ってくるようです。


入り組んだ根が剥き出しになっています。
参道は広くまっすぐ伸びているので、道に迷う心配などはなく、ひたすらに前方に向かって歩いていくのですが、脇へ逸れる小道はちらほら見かけました。獣道のような道なのか空き地なのか不明瞭なところも見かけましたが、師範の言葉通りに一切寄り道せずに奥社を目指しました。
戸隠神社 九頭龍社


延々と歩き続けること40分以上。体感的には1時間以上歩いたような感覚です。やっとのことで奥社へ続く坂道が見えてきました。この坂道からもまだ歩くので、油断は禁物なのですが。


かろうじて残った紅葉に疲れを癒していただきながら、上へと上がっていきます。


九頭龍社が見えてきたかな、というところで、鬼のような獅子のような立派な狛犬さんが迎えてくれました。


波打ったタテガミと体毛が猛獣を思わせます。かなり荒々しく力強いお姿の狛犬さんです。と思ったところ、


めっちゃ、木の実突っ込まれているし!
これでも食べてくださいと言わんばかりに、牙の間に栗やら何やら木の実を突っ込まれています。日本人のやることはお茶目です。狛犬さん、口ぱんぱんで具合悪く感じていないといいのですが。


いざ九頭龍社を目の前にして、忘れかけて記憶が蘇ってきました。そうそう、ここに10年以上前に来たよなあ、としみじみ思い返して、手を合わさせていただきました。


戸隠神社の九頭龍社…戸隠神社の龍神様といえば日本の龍神信仰でも超有名な場所なので、それはそれは大きくお祀りされているだろうと思いきや、とても静かなこじんまりした御社なんですよね。
この飾らない佇まいこそが、神代の昔からいらっしゃる龍神様の存在感なのだろうなあと畏れ多く感じました。気が引き締まる思いなんてものじゃなかったですね。一部の気も抜けない緊張感でした。
戸隠神社 奥社


九頭龍者から斜め上方向に上がった位置に、戸隠神社の奥社があります。こちらは正面から撮影することはお許しいただける雰囲気ではなかったので、扁額と屋根部分のみ辛うじて撮影させていただきました。


御神体はこの山や土地そのものだよなあと感じました。背後からぐわーっと覆い被さってくるような圧がありました。


少し離れて、九頭龍社と奥社の方向を撮影させていただきましたが、いつもこの辺りから御社までの距離感がバグるんですよね。私だけなのかもしれませんが、距離感や重力がここだけ違うように感じます。


社務所の日陰部分には雪の塊が残っていました。10月なのにもう降雪があったんだと驚いてしまいました。ひと足先にこの地には冬がやってきていたんですね。街中の感覚で来ると寒い思いをしてしまうので注意が必要だと思いました。
バスの時間もあるので、御参拝後は少し早足でもと来た杉並木の参道を戻ることに。
次はいつ来れるか分からないので、後ろを振り返り、振り返りしながら、名残惜しい思いで下山しました。
参道で起こった、ちょっと不思議なこと。
やや早足で参道を戻りながら、行きは上ばかり見ていたので、帰りは木の幹の根本や地面をよく観察して歩くことにしました。


木の幹の表面には苔がびっしりと生えています。一つの生命に複数の生命が重なって宇宙観があります。


ちょっとナウシカの世界の腐海の植生を思わせます。


いろんな生命が重なり合い、逞しく成長している姿に強いエネルギーを感じました。足元の面白さにスマホを向けていたのですが、うまく撮影できない場所がたくさんありました。
バッテリーは十分なのに急に電源が落ちる。そしてなかなか再起動しない。本体が起動したと思ってもカメラが起動しない。どういうわけかいつまで経ってもピントが合わない。意図していない連写が続いてまともに撮れない。
といった感じです。


ちょうど瑞神門の近くあたりでしたが、このどんぐりの写真を撮影したあたりはカメラの不具合が続きました。杉の木のうねり具合もありますし、磁場的な何か影響があるのかも知れませんね。
無事に参拝を終えてバスに乗り込むと、ほどなく小雨が降り始めました。



いいタイミングでバスに乗れたね!
いや、無事に御参拝できてよかったです。



はい、本当に!
師範にお土産のお蕎麦も買えましたしね。
お蕎麦が好物の師範に買った戸隠そばの袋をぶら下げて、無事に御参拝できたことを感謝しながら帰ってきたのでした。
今のところ、なかなか泊まりでの御参拝は難しいのですが、いつか一泊して五社すべてをお参りさせていただきたいと思います。その時は、きっと今日のことを思い出して懐かしい思いで参道を歩くのでしょうね。











